whearHOMEwhearDICTIONARY
ILC-project
リニアコライダー計画
□NEWSABOUT DICTIONARY QA COLUMNMEDIALINK□
リニアコライダー
リンク
用語解説

→
【ルミノシティ】るみ-のしてぃ   NEW !!
→
コライダーの性能を表わすパラメータの一つ。 ルミノシティLは、断面積σを持つ反応の発生頻度Rより、R=Lσで定義される。 粒子が高エネルギーになると、興味の有る事象の断面積σは全重心系エネルギー の2乗に 逆比例するので、反応を起こすにはルミノシティLも高くしなければならない。 ルミノシティLを高くするには単位時間あたり衝突点に入射する粒子数を多くし、 衝突点でのビームの集束度を小さくする必要が有る。 ILCでは重心系エネルギーで0.5〜1TeVを目指すので反応を起こすためにルミノシティ も高くしなければならない。
→
【アインシュタイン】 あいん-しゅたいん
→
Albert Einstein(14/3/1879-18/4/1955) ドイツ出身の理論物理学者。多くの卓越した業績のほか特異な風貌とユーモア溢れる言動によって、 専門分野を超え世界中に広くその存在が認知されている。 1905年、博士号を取るため「特殊相対性理論」に関する論文を書き上げ 大学に提出するが、内容が大学に受け入れられなかったため「分子の大きさの 新しい測定法」という論文を提出し、受理されている。この論文は「ブラウン運動の理論」 に発展した。この年は「奇跡の年」として知られる。アインシュタインは「光量子仮説」、 「ブラウン運動の理論」、「特殊相対性理論」に関する5つの重要な論文を立て続けに発表した。 1916年に「一般相対性理論」を発表、1921年には「光電効果の発見」によりノーベル賞を受賞。 (相対性理論はその内容が「ユダヤ的」とする批判があったためノーベル賞の受賞理由にはされていない。 アインシュタインはユダヤ人。) 第2次世界大戦中にアメリカに亡命、その後ラッセル・アインシュタイン宣言、世界連邦の 樹立を提唱するなど、多くの平和的言動を残した。後半生、アインシュタインは全ての力を統一的に記述する理論をめざし、 重力と電磁気力の統一を試みたが上手くいかなかった。現在は重力と電磁気力のほかに強い力、弱い力 を加えた4つの力を統一する理論を「統一理論」と呼ぶ。統一理論を確立することは アインシュタイン以来、多くの科学者の夢となっている。
→
【泡箱】 あわ-ばこ
→
粒子飛跡検出器の一つ。 高エネルギー実験が現在のように大人数、大型装置で取り組む ようになったのは1950年代の泡箱を用いた実験からである。 原理としては、液体水素などの過熱状態を利用している。
→
【インフレーション】 いんふれーしょん
→
宇宙初期に起こったと考えられている空間の急激な膨張。宇宙膨張にともなう真空の相転移によって生じる真空のエネルギーが引き起こすものです。インフレーションを仮定すると,宇宙の地平線問題(因果関係がないはずの宇宙の離れた領域の温度がなぜ等しいのか)や平坦性問題(現在のほぼ平坦な宇宙を説明するためには,宇宙初期のエネルギー密度に関して不自然なほど精度の高い条件を課さなければならないこと)が解決されます。
→
【ウィークボソン】 うぃーく-ぼそん
→
基本的な4種類の相互作用の内の「弱い相互作用」を伝播する粒子。 主にβ線、すなわち電子を放出するようなβ崩壊を引き起こす。 電荷を持つW-、W+、電荷を持たないZの3種類がある。 いずれもスピンは1の粒子で、Wが約80GeV、Zが約91GeVといった大きな 質量を持っている。 ニュートリノはこれらの粒子による「弱い相互作用」しかしないために、観測するこ とがとても困難となっている。
→
【X線】 えっくす-せん
→
1895年にヴィルヘルム・コンラート・レントゲンによって発見された。 彼はこの功績から、1901年に第1回のノーベル物理学賞を受賞した。 電磁波の一種で、波長は10^-12〜10^-8m程度である。ちなみに可視光は10^-7m付近である。 主に、原子の周りを回っている電子の軌道が変わる時に発生する電磁波をX線と呼ぶ。 その透過度を用いて空港での手荷物検査や、「レントゲン写真」など医療分野でも大きな進歩をもたらした。
→
【LHC】 える-えっちしー
→
ラージハドロンコライダーの略で、2007年11月の始動を目的に建設が進められている加速器のこと。 陽子ビームを7TeVまで加速し、正面衝突させることによって、これまでにない 高エネルギーでの素粒子反応を起こすことができる。 2000年に実験を終了したLEP (Large Electoron-Positron Collider) の地下トンネル(全周 27 km)に、陽子-陽子衝突のための加速器を新たに設置している。
→
【隠れた次元】 かくれた-じげん
→
私たちがいるのは空間3次元と時間1次元の4次元時空ですが、この他にいくつかの空間次元が隠れているという理論があります。これらの隠れた次元は、4次元時空の各点に小さくまるまって存在しているので通常は観測にかからない。簡単に例えると《ホースは遠くから見ると1本の紐ですが、良く見ると内側にまるまっている隠れた部分がある》というようなものです。隠れた次元の広がりが大きければ、今後の加速器実験にてその効果が見えるという理論もあります。
→
【加速器】 かそく-き
→
電荷を持った粒子(電子や陽子など)を電場によって加速する装置のこと。 私たちの身近にある加速器の例として、テレビのブラウン管があります。素粒子の実験では、加速した高エネルギー状態の粒子同士を衝突させたり、 標的に当てたりして実験を行います。 加速器には円形のものと線型のものがあり、ILC計画ではこれまでにない巨大な線型加速器を作ることを目指しています。
→
【カロリメータ】かろり-めーた
→
測定器の一つで、主に電荷を持っていない粒子やガンマ線などの測定を行う。 粒子がカロリメータ内の物質と相互作用すると、沢山の二次粒子を作られる。 二次粒子さらに相互作用を行い、沢山の粒子を作る。この現象は「シャワー」と呼ばれる。 カロリメータは、これらの二次、三次粒子のエネルギーを測定することで、 入射した粒子のエネルギーを測定する。
→
【霧箱】 きり-ばこ
→
最初の粒子飛跡検出器でノーベル賞の対象となった。 泡箱が発明されるまで、多くの発見に使われた。 原理としては、液体アルコールの過飽和状態を利用している。
→
【クォーク】 くぉーく
→
陽子や中性子などの物質を構成する最小単位と考えられている粒子のこと。現在までに6種類発見されており、 1対づつ3つの階層に分類され、それぞれ「アップ、 ダウン」、「チャーム、ストレンジ」、「トップ、ボトム」と名付けられています。クォーク単独では存在することができず、2個ないし3個集まって安定な状態 となって存在します。湯川博士が予言したπ中間子は2個、陽子や中性子は3個のクォークによって構成されています。
→
【KEK】 けいいー-けい
→
高エネルギー加速器研究機構の略称。Kou Enerugi kasokuki Kenkyuu kikouの頭文字です。「ケイ・イー・ケイ」あるいは「ケック」と読みます。 茨城県つくば市にある、日本の高エネルギー研究の中心地です。 昭和30年に原子核物理学の研究を目的として東京大学原子核研究所(東京都西東京市)が 設立され、昭和46年には高いエネルギーの加速器を用いた素粒子・原子核の研究を行うた めに高エネルギー物理学研究所(茨城県つくば市)が設立されました。 この二つが平成9年に統合され高エネルギー加速器研究機構が発足しました。
→
【KEKB】 けっく-びー
→
高エネルギー加速器研究機構にある加速器の名前。 KEKB加速器は、物質と反物質の対称性のわずかな破れを効率よく研究するために 開発された、ダブルリングからなる電子・陽電子衝突型加速器です。B中間子 (反ボトムクォークと軽いクォークから構成される中間子)とその反粒子である 反B中間子を大量に(いわば工場のように)作り出すのでBファクトリーとも呼ば れています。
→
【ゲージボゾン】 げーじぼぞん
→
素粒子の間に力を伝える粒子のこと。素粒子は自転の量によってフェルミオンとボソンという2種類に大きく分類されますが、これらの力を伝える粒子はみな、ボソンに分類されます。素粒子間の基本的な力は「ゲージ原理」という特別な法則に従うことから、ゲージボソンと呼ばれています。光子もこの一種で、電荷をもつ粒子の間に電磁気力を伝えています。この他、弱い力を伝えるWボソンとZボソン、強い力を伝える8種類のグルーオンが存在することがわかっています。
→
【原子力】 げんし-りょく
→
不安定核の核分裂や核融合などの核反応によって得られる熱エネルギーのこと。 石油などよりも桁違いに大きなエネルギーが得られる。 このような核反応は、太陽などの星の内部では頻繁に起こっており、 その熱エネルギーが届くことで現在のような地球の姿となった。
→
【光電子増倍管】こうでんし-ぞうばいかん
→
微弱な光を電気パルスに変換する真空管。英語ではphotomultiplier tube(フォトマルチプライヤー・チューブ)と言い、専門家のあいだ ではしばしば「フォトマル」と呼ばれている。シンチレータなどから 発光する微弱な可視光(目に見える波長の光)を光電面で捉え、光電 効果によって放出された電子(光電子)を強い直流電場によって加速 する。加速された電子はダイノードと呼ばれる板に激突し、その反動 で複数の電子がダイノードから放出される(増倍)。この「加速→ダ イノードによる増倍」の過程を繰り返し(多段増倍)、ねずみ算式に 最終的に1つの光電子が10万〜100万の電子に増倍さ れ、電気パルスとして観測する。シンチレータと組み合わせて「シン チレーションカウンタ」として使うほか、多数の用途がある。
→
【コライダー】こらいだー
→
2つのビームを加速して正面衝突させる加速器のこと。ビームとビームを衝突させるのは 技術的に難しいが、1つのビームを加速して静止した標的に当てる場合に比べて、高い衝 突エネルギーが得られるという利点がある。リニアコライダーでは数十km離れた地点から 2つのビームを加速して衝突させる。
→
【磁場】じば
→
電場の変化や運動する電荷によって生じる「場」のこと。磁場中を荷電粒子が通 過すると、荷電粒子に力が働く(ローレンツ力)。加速器には多数の電磁石が並べ てあり、磁場を生成してローレンツ力によりビームを曲げたり、小さく絞ったり している。
→
【重心系エネルギー】じゅうしんけい-えねるぎー
→
二つの粒子が衝突するときに、その衝突の強さを表す尺度。加速器の規模は重心系エネル ギーの大きさで表されることが多い。 重心系エネルギーは二つの粒子の運動量の和がゼロになるような慣性系(重心系)で測定 した二つの粒子のエネルギーの和で定義される。 特殊相対論の成り立つ素粒子の世界では、一般にエネルギーの大きさは異なる慣性系のも とでは異なる値をとる。 ところが重心系で測定した場合に限って重心系エネルギーは系の不変質量と呼ばれる慣性 系によらない量に一致するために、この量をエネルギーの尺度として採用する。 これとは別に実験にとって便利な、測定器の静止している系で測定したエネルギーは「実 験室系のエネルギー」と呼ばれ、重心系エネルギーと区別される。
→
【真空のエネルギー】 しんくう-の-えねるぎー
→
自然界における《真空》とは、最もエネルギーの低い安定な状態のこと。かつて真空とは単になにもない空っぽの空間のことを指していましたが、現在では量子論の効果から、なにもない空間はなく、どんな空間でも常に素粒子の生成消滅がくり返されていることが知られています。標準理論では空間になにもないときよりも、特別な素粒子ヒッグスがスープのように満ちている方がよりエネルギーが低く安定になると予想されています。これが正しければ、宇宙の真空はこのスープのような状態ということになります。
→
【シンチレータ】しんち-れーた
→
高速荷電粒子やガンマ線などが入射したときに蛍光を発する物質を用 いた発光材の総称。主として光電子増倍管と組にして用いられる。発 する蛍光の波長に対して透明であることがシンチレータたる条件であ る。シンチレータの材料は多岐に亘り、タリウム添加ヨウ化ナトリウ ム結晶などの無機結晶シンチレータや、プラスチックシンチレータ、 液体シンチレータなど多くの種類が存在する。
→
【CERN】 せるん
→
スイスのジュネーブ郊外にある世界最大規模の素粒子物理学の研究所のこと。 メンバー国(欧州の20ヶ国、2004年1月現在)により運営・利用されているが、 それ以外の国々からの利用も受け入れている。 過去SPS、LEPなどの加速器を用いた数々の世界的な研究結果を残してきた。 現在は重心系エネルギー14TeVを持つラージハドロンコライダーLHCを建設中。 WWW(World Wide Web)の発祥の地としても知られる。
→
【相互作用】 そうご-さよう
→
物と物の間に働く力のこと。 現在の素粒子物理学では大きく分けて4つの力があるとされています。 まずは「重力」というお馴染みの力。 次に「電磁気力」という電気的な力。 そして「強い力」という原子核内などで働く力。 最後に「弱い力」というニュートリノなどに働く力。 これらの性質や起源などを知ることにより今日の物理は発展してきました。
→
【相対論】 そうたい-ろん
→
1905年、アインシュタインが提唱した特殊相対性理論。これは、互いに一定の速度で運動する物体の座標系の間では、物理学の法則が不変であり(相対性原理)、光速度は一定である(光速度不変の原理)というふたつの原理に基づいたものです。これにより、時間と空間の概念は一変しました。《ある座標系で同時に起こったことが他の座標系では同時には起こらない》《動いている座標系の時計はゆっくり進む》などの結論や、有名な E=mc²の式が導かれました。高速で飛び交う素粒子の運動は、特殊相対性理論に基づいて計算する必要があるのです。その後、アインシュタインは、この理論を推し進めて一般相対性理論を導き、重力を空間の歪みとして説明しました。
→
【ダークエネルギー】 だーくえねるぎー
→
空間自身がもつエネルギーで,宇宙の加速膨張を引き起こしています。最近の宇宙背景放射の温度揺らぎや遠くの超新星の距離と後退速度の関係からその存在が明らかになり、宇宙全体の物質・エネルギーの約70%もを占めると見積もられています。その素粒子的描像はまったく謎。エネルギー密度が一定(アインシュタインが導入した宇宙項)なのか、時間とともに変化する場のエネルギーなのかも明らかになっていません。
→
【ダークマター】 だーくまたー
→
重力相互作用によってのみ観測される、光や電波などでは見えない物質。渦巻き銀河の回転曲線(銀河の周りをまわる星やガスの速さを銀河中心からの距離の関数として表したもの)や銀河団の中の銀河の速度分布から、目に見える通常の物質に比べて大量に存在することが明らかになっています。宇宙背景放射の温度揺らぎや遠くの超新星の距離と後退速度の関係、宇宙初期の元素合成の理論と観測などを総合すると、宇宙全体の物質・エネルギーの4分の1程度がダークマターで占められていると見積もられています。弱い相互作用をする質量の大きな未知の素粒子(WIMP)が有力な候補であり、超対称性粒子はその筆頭です。
→
【ダンピングリング】 だんぴんぐ-りんぐ
→
加速器においてビームを加速する前に、ビームの運動量を小さくするところ。 円形状をした管で、ビームはここを通ってから線形加速器へ入射されます。 加速前にビームの運動量を小さくしておくと、衝突点でビームを小さく絞ることができます。 リニアコライダーでは周長6.6kmのダンピングリングが3つ作られる予定です。1つは電 子ビーム用、2つは陽電子ビーム用です。
→
【超伝導】ちょう-でんどう
→
物質の電気抵抗がゼロになり、マイスナー効果などが現れる状態。物質を冷却すると超伝 導状態になる。ILCでは、加速空洞を液体ヘリウムに浸して約マイナス270度まで冷却し、 超伝導状態にする。超伝導状態下では空洞の電気抵抗が非常に小さくなる(直流電流に対 しては電気抵抗ゼロだが、交流に対してはゼロではない)ので、空洞に交流電流が流れた ときの発熱を抑えることができる。そのため、空洞の過熱対策用の冷凍機コストが小さく て済む。
→
【超弦理論(超ひも理論)】 ちょうげん-りろん(ちょうひも-りろん)
→
私たちのいる4次元時空以外に7次元の小さくまるまった隠れた次元があり、すべての素粒子の性質は隠れた次元の幾何学的な構造で決まっているという究極の理論。この理論では素粒子はもはや点状ではなく空間的な広がりをもつとされるため、電荷を持った粒子の電場が自分自身のところで無限大に発散してしまうようなことを防ぎ得るといえます。一般相対論では重力は「空間の曲がり」と解釈されますが、この理論では力は「隠れた空間の曲がり」だと解釈され、重力と他の力が統一されます。また、超対称性によって隠れた次元が7次元だという制限もついています。
→
【超対称性】 ちょうたいしょう-せい
→
標準理論を超える枠組みとして、現在最も有力視されている素粒子理論。重力を含んだ素粒子理論の構築に、道を開くと期待されています。すべて素粒子にそれぞれ対応する未発見の「パートナー粒子」がいるとする理論です。パートナー粒子は元の素粒子とは重さと自転の量だけが違うものだと考えられています。例えば、電子のパートナーには重い《超》電子が存在するはず… そのパートナー粒子は、今後の加速器実験で実際につくることができるとされています。
→
【超流動】ちょう-りゅうどう
→
ヘリウムなどの物質を極低温まで冷やしていくと超流動という状態になる。 超流動状態では粘性がなくなり、原子ぐらいの小さな穴であっても 通り抜けてしまう。 また熱伝導が非常によく、流体であるにも関わらず 常に温度分布が一定に保たれている。 He4では、2.17K以下において超流動状態となるが、 その理論的な解釈はまだ十分ではない。
→
【対消滅】つい-しょうめつ
→
電荷が反対の粒子、反粒子のペアなどが衝突すると別の性質の粒子やエネルギー になる現象。 低エネルギーの電子と陽電子が衝突すると、光(γ線)となって放出される。 ILC実験においても、加速した電子と陽電子を衝突させて、 対消滅を起こして様々な物理現象を観測する。 また、この現象はPET診断装置などの医療分野にも応用されて使われている。
→
【Tevatron】 てば-とろん
→
アメリカのFNAL(Fermi National Accelerator Laboratory:国立フェルミ研究所) で稼動中の加速器。陽子と反陽子を衝突させるハドロンコライダー。 現在のエネルギーは陽子、反陽子共に1TeVであり、世界最高。 この加速器を用いて1995年、トップクォークが発見された。
→
【電場】 でん-ば
→
電荷を持った粒子が作る、もしくは影響を受ける「場」のこと。 荷電粒子が電場中にあると、その電荷に応じて力を受ける。 電荷には「+」と「−」があり、符号が同じ場合は斥力に、異なる場合は引力になる。 すなわち、電場は荷電粒子を加速させることができる。 これらの力は加速器の「加速」などにも応用して使われている。
→
【トリスタン】 とりす-たん
→
KEKB加速器の前身といえるシングルリングからなる電子・陽電子衝突型加速器です。 世界初の超伝導加速空洞の大規模長期運転を成功させ、その後の世界の超伝導加速 器建設計画の突破口となりました。
→
【ナノメートル】 なの-めーとる
→
10億分の1メートルのこと。ナノは10億分の1を意味します。 水素原子約10個分、髪の毛の太さの約10000分の1の大きさです。 ILCでは電子ビームと陽電子ビームの直径を数ナノメートルの細さにして衝突させるので 、とても高い技術力が要求されています。 ちなみにミリメートルは1000分の1メートル、マイクロメートルは100万分の1メートル を意味します。
→
【ニオブ】 におぶ
→
リニアコライダーの加速空胴の素材。原子番号41、元素記号Nb、灰白色の金属です。液体 ヘリウムで冷やすと超伝導状態になります。ニオブを空胴に使うことにより、少ない消費 電力で高い加速電場を得ることができます。これは超伝導状態の物質の電気抵抗がゼロに なるという性質のおかげです。ニオブは銀よりも高価な物質なので、コストダウンのため に、空胴に使うニオブの量をなるべく少なくする必要があります。
→
【ニュートリノ】にゅー-とりの
→
ニュートリノ (Neutrino) は、素粒子のうちの中性レプトンの名称。 電子ニュートリノ・ミューニュートリノ・タウニュートリノの3種類が存在し、 いずれも質量が非常に小さい。 また、重力以外には弱い力しか受けないため物質透過性が高く、 実験での検出が難しい。 ヴォルフガング・パウリが中性子のβ崩壊でエネルギー保存則が 成り立つようにその存在仮説を提唱した。 「ニュートリノ」の名はβ崩壊の研究を進めたエンリコ・フェルミが名づけた。 フレデリック・ライネスらの実験によりその存在が証明された。
→
【背景輻射】 はいけい-ふくしゃ
→
宇宙は3K(-270℃相当)のエネルギーで満ちていることを示したのが背景輻射である。 背景放射と宇宙の膨張は、宇宙がビックバンから始まったことを示唆している。 2006年のノーベル賞はこの背景輻射が一様に3Kではないことの発見に与えられた。 これはダークマターとの相互作用が原因ではないかと思われており、ILCでは このダークマターの探索も行う予定である。
→
【ハドロン(中間子)】 はどろん(ちゅうかんし)
→
物質を形作るクォークは、宇宙の初期のようにエネルギーが高い場合のみ単独で存在することができますが、それ以外の場合はクォークと反クォークが結合した中間子や、クォーク3個からなる陽子や中性子のような複合粒子として存在します。これらを総称してハドロンと呼びます。ハドロンはきわめて短寿命なタイプも含めると数百種類が確認されています。中間子は粒子・反粒子が結合したものなので、最も長い寿命をもつものでも 1億分の1秒ほどの寿命で崩壊して、別の粒子に変わります。
→
【バリオン】ばり-おん
→
3つのクォークから構成される粒子のこと。 最も有名なところでは、アップクォークとダウンクォークからなる陽子と中性子はこのバ リオンである。ほかにも構成するクォークによって様々な種類がある。
→
【光の速度】 ひかりの-そくど
→
真空中で299792458m/s。 素粒子レベルのスケールではどの様な物質も粒子しての性質と 波としての性質を併せ持つ。 光はフォトンと呼ばれる素粒子の一つであり、同時に波としては 電気と磁気の振動(電磁波)である。 光の速度は光が進行する場の誘電率と透磁率のみから決定される。 つまり測定する系の相対速度に関わらず(歩いてる人が見ても走ってる人が見ても) 光の速度は一定である。 アインシュタインはこの事実から特殊相対性理論を導き出した。 物質は光速以上の速度には加速できない。 これはフォトンの質量が0であるのに対し、物質は質量をもつためである。
→
【ヒッグス粒子】 ひっぐす-りゅうし
→
物質に質量を与える特別な粒子のこと。 真空状態と考えられている宇宙空間はこの粒子で満たされていると理論的に予言されています。素粒子の標準理論で予言されていてこれまで唯一未発見の粒子ですが、実験的に近い将来発見されることが期待されています。ILC実験ではヒッグス粒子を大量に生成して、真空の構造と質量の起源を解明します。
→
【ビッグバン】 びっぐ-ばん
→
宇宙が生まれた瞬間におこったとされている大爆発のこと。1948年にロシア生まれの物理学者ジョージ・ガモフによって提唱されたが、そのユニークさから当初はなかなか受け入れられませんでした。しかし、1965年になってビッグバン理論を裏付ける証拠(宇宙背景放射)が発見され、現在では多くの人に支持されています。ILC実験ではビッグバンとほぼ同じ状態を生み出すことによって宇宙誕生の謎に迫ります。
→
【標準理論】 ひょうじゅん-りろん
→
(1)クォークとレプトン6種類ずつが物質を構成する基本粒子。(2)基本粒子の間に働く力には電磁力・弱い力・強い力があり、それぞれゲージボゾンを交換する事によって働く。(3)すべての素粒子の質量の起源をヒッグス粒子が担う──という3つの柱からなる標準理論。標準理論は、これまでに知られているほとんどの素粒子現象を説明できますが、ヒッグス粒子については未発見なので、なぜ多くの種類のクォークやレプトンが存在するのか、なぜ異なる種類の力があるかなどは、まだ説明出来ていません。また、重力相互作用は無視されています。
→
【フェルミオン】ふぇるみ-おん
→
フェルミオン(Fermion)はスピン角運動量が半整数の量子力学的粒子であり、代表は電子である。 その名前は、イタリア=アメリカの物理学者エンリコ・フェルミに由来する。
→
【フォトン】 ふぉとん
→
光の粒子のこと。質量も電荷も0である。 光は波であるという事は一般的であるが、 高エネルギー実験において、光は粒子としての振る舞いを見せる。 他の粒子と散乱したり、電子などの生成を引き起こす。 ちなみに、粒子としての考え方はアインシュタインによって導入された。
→
【プラズマの壁】 ぷらずま-のかべ
→
宇宙はビックバンによって始まり、初期宇宙ではとても高温だったとされている。 天体観測技術の向上によって遠方の銀河、つまり初期宇宙を見ることができるよ うになったが、ビックバン後30万年以前の宇宙はプラズマの壁(3000℃)によって観測する ことができない。これは、あまりも宇宙が高温であったため原子がプラズマ状態になり、光を散乱 させてしまうためである。天文学では、プラズマの壁によって宇宙創成時の温度までは到達できないが、 ILCではまさに地球上でその温度まで達することができ、そこでの物理法則を知ることで宇宙創成の謎に も迫ることができる。
→
【量子論】 りょうし-ろん
→
分子、原子、原子核、素粒子など、ミクロな現象では、波動と粒子の二重性がはっきりしてきます。このようなミクロな現象についての理論を総称して量子論と呼びます。量子論の世界では、運動量の粒子は波長の波として振舞うので、粒子の運動量と位置を同時に正確に決めることもできなくなることがわかっています。これを不確定性原理といいます。量子論は、20世紀の物理学に革命を起こし、その応用は現代物理学全般だけでなく、化学や生物学にまで及んでいます。
→
【レプトン】 れぷ-とん
→
クォークと共に粒子の最小単位と考えられている粒子のこと。 現在までに6種類発見されており、 1対づつ3つの階層に分類され、それぞれ「電子、電 子ニュートリノ」、「ミューオン、ミューオンニュートリノ」、「タウ、タウニュートリノ」と名付 けられています。 近年、岐阜県カミオカンデの実験で、ニュートリノに質量があることが分かり世界中の大きな話題となりました。
→
【陽電子】 よう-でんし
→
その名の通り「電子」そっくりの粒子のこと。ただ一つ「電荷」という電気的性質が異なっています。 高エネルギー実験において欠かすことのできないもので、多くの実験に用いられてきました。 この陽電子と電子を光速近くまで加速して衝突させることによって多くの物理現象を観測することができます。 もちろん、このILC計画でも使われる予定です。また医療分野でも癌診断などで注目を集めています。



copyright(C)Linear Collider Forum