物理学者と素粒子好きのみなさんとの、ILC(リニアコライダー)にまつわる対話集。
好奇心のおもむくまま話はいろいろなことろに、飛んでいきます! はてさて、素粒子物理研究の一端をここで垣間見る見ることはできるのでしょうか?
▼はじめのごあいさつ
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広島大学准教授。スタンフォード線形加速器センターへて、広島大学へ。リニアコライダーでは「レーザーと電子ビーム」をキーワードに光子光子衝突や偏極陽電子源の開発を行っている。小学校のときは剣道場へ通い、中学・高校ではサッカー部だった。今でも週2回のスポーツジム通いは欠かさない。
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バレエ評論家。第4回・5回日本ダンス評論賞入賞。好きなものはバレエと猫。著書に『「星座」になった人 芥川龍之介次男・多加志の青春』(新潮社)がある。
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高エネルギー物理学実験を楽しんできたが、1年半前に KEKを定年退職して現在は名誉教授に。05年には木原元央氏と共著にて『リニアコライダー 素粒子の謎に挑む最強の加速器』(技術経済研究所)を刊行。
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カリフォルニア工科大学大学院に留学し、スタンフォード線形加速器センター、フェルミ研究所等で素粒子実験に携わる。ハーバード大学准教授、ハワイ大学教授を経て現在東北大学教授。ILCの物理と実験に関する国際組織のアジア代表を務めている。趣味は茶道、ピアノ、インラインスケートなど。
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2008年10月15日
皆様
僕は 1986 年から 4 年間シカゴ大学にいましたが、
その間 南部陽一郎先生 にいろいろお世話になりました。
赴任して間もない頃、
「一度うちにいらっしゃい。」
とご自宅に招かれたことがあります。
大学のすぐ近く、
シカゴ南部のハイドパークにある立派な家です。
玄関を入るととても広く暗い居間があり、
真ん中にゆったりしたソファセットが陣取っていて、
グランドピアノもありました。
先生はなにか用事があったらしく
しばらくそこで一人で待つことになりました。
待っている間に退屈したからでもありますが、
そこにあったグランドピアノをたまらなく弾いてみたくなり、
失礼を承知でピアノの鍵盤のふたをあけ、
その頃自分で練習をしていた
スコット・ジョップリン(Scott Joplin)の
「エンターテイナー」を弾き始めました。
映画「スティング(The Sting)」のテーマですね。
しばらくすると奥さんが現れて
「お上手ね。」
心中「随分ずうずうしい人だな」と
思っていらしたかもしれません。
間もなく南部先生が来て
「それはもっとゆっくり弾かなきゃ。」
と言われました。
「え?」というと
「聴いた事のあるのは、もっとゆっくりですよ。」
確かに初心者は、ラグタイムを速く弾きすぎる傾向があります。
スコット・ジョップリン自身が
「ラグタイムは決して速く弾いてはならない。」
と戒めていたのを思い出しました。
南部先生は口数も少なく、
まったく気取るところもなく、
一見音楽通という印象は受けないのですが、
「ラグタイムをかなり深く理解しておられる。」
と感銘を受けました。
山本均より
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