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2008年05月31日

ノボシビルスク便り

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皆様

ノボシビルスクに居ます。
心配していたモスクワでの乗り継ぎも、スムースにできました。
総勢 5 名で行ったのですが、誰の荷物にもトラブルはありませんでした。
( 私は今回トラブルをさけるため、機内持ち込みだけにしていました )

でも、モスクワ空港では、預ける荷物を
ビニールでぐるぐる巻きにしている人がたくさんいました。
ガイドブックに書いてある通りです。
空港の設備も思ったほど悪くないし、
治安も少しずつよくなっているのでしょうが
まだまだ荷物の被害は多いということなのでしょうね。

さて、研究会が始まりました。
今、 2 日目の朝です。
私は昨日一つ講演をしました。
明日、もう一回します。

今回は、イギリスやアメリカの予算状況の影響で、
参加者が少なくなってしまいました。
そのため各講演に割り当てられた話が、長くなっています。
私も昨日 45 分、明日また 30 分です。
準備が大変です…。

ところで現地の参加者は少ないのですが
多くの人が Web 会議システムで、それぞれの本拠地から参加しています。
今日は全部で 17 の講演があるのですが、
そのうちなんと12 が web 会議による遠隔地からの講演です。
こうなると、わざわざ 24 時間かけてロシアにやってきた我々の方が
特別になってしまいます。

ネット社会の一面が垣間見えているようで、
面白いといえば面白いですね。

高橋徹より

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2008年05月27日

ノボシビルスク

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皆様

今、モスクワ行きの飛行機の中です。
あと 2 時間でモスクワです。
そこからまた 4 時間くらいかけて、
ノボシビルスクというところへ行きます。

ナノビーム2008という国際研究会です。
3 年前に、京都で “ ナノビーム2005 ” という研究会が
あったのですが、今回はその続きです。

“ ナノビーム ”という言葉は、なじみが無いと思いますが
最近よく耳にする“ ナノテク ”ということばの“ ナノ ”
つまり1/10 億メートルと同じです。

リニアコライダーのビームは、電子と陽電子の衝突点で
数ナノメートルに絞るため、まさにナノビームです。
この技術開発についての議論が研究会の主題なのですが
リニアコライダーの最終収束系というよりも
ナノビームの方が、響きが良いですね。

ノボシビルスクには、「 ブドカー原子核物理学研究所 」という
ロシアでは有名な研究所があって、
リニアコライダーの開発研究も活発です。
私が 10 年以上連絡を取り合っている研究者で
昨年広島に来た方も、ここを本拠地にしています。

ノボシビルスクは、ロシアの真ん中くらいに位置しています。
日本からの直行便はないので、どこかを経由するしかありません。

最初は、北京経由を考えていました。
それだと、日本->北京が3時間くらい、
北京->ノボシビルスクが3時間くらいです。
でも、北京->ノボシビルスク間にうまいフライトがなく
結局モスクワ経由になったのでした。

私の場合,
広島―>成田―>モスクワ->ノボシビルスク
です。

成田->モスクワが 10 時間
モスクワで 5 時間待って、モスクワ->ノボシビルスクが 4 時間
方角的には一度モスクワまで行って、半分くらい戻ることになります。

広島を出てからノボシビルスクまで 24 時間です。
ガイドブックを見ると、モスクワ空港の乗り継ぎが分かりにくいとか
ロシア国内線では荷物が心配とか書かれています。
果たして無事に着くでしょうか…?

高橋徹より

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2008年05月11日

ミクロの世界に誘い込んだのは…?

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みなさま

前回は、みっともないメールを出してしまいました。
今日は、ぐっと水準を下げて具体的な例を紹介します。

僕をミクロの世界に誘い込んだのは、中学時代に読んだ、
「 ぼくはアトム 」という本でした。
たまたま家にあったごく薄いもので、著者も知りません。
それ以降、「 原子 」とつく事柄が気になり始めたのです。

偶然ですが、書店で「 原子核物理 」だったかな、
そんな題名の本( 著者は荒木さん? )を見つけて飛びつき、
意外にやさしく説明してあったので、しばらく楽しみました。
高校1年くらいでした。

ミクロの物理法則が分かったのではなく、
新しいいろんな現象やことばを初めて知ったのです。
もちろん、素粒子も出てきました。

続けて「 原子 」や「 原子核 」の付く題名の本を探しまわったのですが、
地方の小書店にそんな本は、滅多なことではこなかったようです。

そのうちに新聞に「 原子力工学講座 」シリーズの広告が載ったのです。
しかも監修者が湯川秀樹博士。
これぞ読むべき本だと思い込み、
新聞を切り抜き、毎週のように書店に行って棚を見つめました。
店主は変な少年だと思ったでしょうね。
( 取り寄せてもらうことを知らなかったのです )。

買いたい、読みたい、と 1 年近く思い続けましたが、
次第にその意欲が薄れていきました。
もし科学に親しんだ大人がそばに居たなら、
きっと僕の方向違いの思い込みを教えてくれたでしょう。

岩田正義より

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2008年05月06日

Re:物理学はいかに創られたか

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みなさま

『 物理学はいかに創られたか 』という本の話は、
実にタイムリーな話題となりましたね。

ちょうど 4 月の朝日新聞・読書欄でも、
原子核理論で著名な元文部大臣の有馬朗人先生が、
若いときにこの本に熱中したと書いておられました。

天満さんのメールと合わせて考えると、
一流の研究者になれるかどうかの判定基準のひとつが、
若いうちにこういうレベルの本を
理解できることなのかも知れません。

あいにく、僕のような者にとっては、
これは非常にきつい基準ですね。
この本を持っていたことは覚えていますが、
読んでみて分かったという記憶はまったくないのです。

きっと難しすぎて、簡単に諦めたんでしょう。
すぐに捨てなかったのは、著者名と題名に
威厳があったからかも知れません。

高校卒業以来、引越しを 10 回ほどやりました。
その中でも、特に本の大量処分をしたのは
外国行きのときと、退職時でした。
アインシュタイン先生に失礼なことをしたのは、きっと前者でしょう。

岩田正義より

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