rssフィード


Movable Type 3.2-ja-2



2007年08月19日

ブライアン・メイと天文学

line

皆様

朝日新聞にクイーンのギタリスト、ブライアン・メイ氏が
天文学の博士論文をロンドンのインペリアル・カレッジに
提出したという記事が載っていました。
http://www.asahi.com/science/update/0804/TKY200708040210.html

私達の年代(かなり幅広い年代にわたると思いますが)には、
クイーンという名前になにか特別なものを感じる人も
多いのではないでしょうか。

そのメンバーが、博士論文を書くほど天文学を指向していたなんて、、、
ブライアン・メイ氏の努力と才能には驚くばかりですが、
別のことが頭に浮かびました。

素粒子実験の世界では、すべてのプロジェクトは
多くの人による共同研究で、研究者それぞれが
何らかの形で、研究に寄与することが共同研究の条件です。

その中で、博士候補は研究の原動力という位置づけが
一般的です。
彼/彼女らが昼夜を問わず努力して実験を支え、
そのデータで博士論文を書く、というのが通常です。
これには若いというのが必須の条件ですね。
自分のことを考えても、あの当時の体力はもうありません。

今、大学院にも社会人入学枠というのがあるのですが、
私はこれは別の分野の話だと考えていました。

社会人の方が、若い大学院生と同じように
研究の原動力となるのは無理なのはもちろんです。
でも、これに関しては、別のやり方で研究に寄与して
成果を上げることも可能だと思います。
(パブリックアウトリーチをやれば、大きな寄与ですよね)

しかし、ある程度年齢を重ねた人が、
大学院レベルの素粒子物理学
(物理学の理論もあれば、測定器に関する技術や物理もあります)を
基礎から学びことができるだろうか、というのが疑問です。

以前、脳の話のところでも出ましたが、
勉強も基礎訓練が重要です。
特に物理や数学といった分野で重要ですが、
これは若い脳であればあるほどうまくいきます。
この意味で、大学院の社会人入学は、
素粒子実験には合わないと考えていました。

今回、天文学というお隣の分野で、
長い間音楽をやってた方が博士論文を書いたと聞いて、
一体どうやったのだろう、
私達の分野でも、こんなことが可能なのだろうか。
可能だとしたら、その可能性を開拓するべきなのではないだろうか。

などということを考えました。

どう思いますか?

高橋徹より

line